サッカー海外留学|オーストラリアへの進路・進学という選択肢

南葛SCの長谷川悠です。

TRAVESSOという、主に学生向けにサッカーでのオーストラリア留学のサポート事業をしており、この記事ではサッカーでのオーストラリア留学について、全体像を解説していきます。

進路・進学の選択肢の1つとしてご参考ください。

流経大柏→柏レイソル→FC岐阜→柏レイソル→アビスパ福岡→モンテディオ山形→大宮アルディージャ→徳島ヴォルティス→清水エスパルス→Vファーレン長崎→Sydney →南葛sc
※プロフィールは記事投稿時点のもの

オーストラリア留学の事業開始の背景

日本国内では2020年V・ファーレン長崎でのプレーを最後に、オーストラリアでのセミプロチームと契約しました。

2年半プレーしながらオーストラリアでの生活で感じたことを基に、サッカー選手の留学斡旋の事業を立ち上げました。

2年半の内、合計約1年のロックダウンを経験。

1年目は3ヶ月、2年目も4ヶ月とフルシーズンを送ることなく過ごし、これからのサッカー人生、引退後、またこの先自分はどうありたいかについて、とても考えさせられる時間となりました。

その時にふと頭をよぎったのは、高校卒業のタイミングに「Jリーガーになれないからサッカーをやめる」、「勉強しないといけないからサッカーやめる」といってサッカーをやめていった仲間たちのことでした。

僕自身、オーストラリアに来てどんな人でも学び続けることは大切で、始めるのに遅いことなんてない。メインのことをしながら何かを学んだり、仕事をすることは人間をまた一つ成長させてくれるものだと思います。

当時、高校でサッカーをやめていった仲間たちと同じような環境にいる学生に、特に提案したい事業です。

オーストラリアサッカーの環境、状況

まずオーストラリアのサッカーリーグについて。

みなさんの思っているプロサッカーリーグ【Aリーグ】(日本でいうJリーグ)が12チームあります。

昨シーズンですと、私のかつての仲間たち、太田宏介、今井智樹、指宿洋史などがオーストラリアで助っ人外国人として活躍しています。

その下のカテゴリーはセミプロフェッショナルリーグになり、昇格してAリーグに参入すると言うことはありません。

日本でのイメージとしては、J1の下のカテゴリーは関東リーグなどの地域リーグで、僕自身もこのカテゴリーでプレーしましたし、田代有三さん、野沢拓也さんもプレーした経験があります。

Aリーグよりも長く歴史のあるリーグとなっております。

グラウンドの環境はさまざまですが、セミプロリーグなのにも関わらずチームごとにホームグラウンドを持っており、リーグがきちんと開催されています。

オーストラリア留学のメリット

まずは選手として部活ではなく、セミプロのリーグで外国人として扱われプレーすること。

もちろん契約を勝ち取らないといけませんし、結果を出さなければ契約を切られるでしょう。でもサッカー選手として素晴らしい経験でしかありません。

学生ビザで働ける

意外と知られていないことですが、オーストラリアは学生ビザで働けます。サッカーでも1試合出場で$100から、多い人で$1500前後が試合給としてサラリーが発生します。

僕の所属したチームでは家と車を貸し出してくれていました。もちろんサッカーや勉強の合間を使って他の仕事もできます。

英語を伸ばすという意味では、会話の多いCafeなどで働いても良いですし、自分の学んでる分野で海外でインターン、働いたりするのも素晴らしい経験になるのでおすすめです。

そしてオーストラリアは最低時給が$ 25(今も上がってます)ですので、学生さんたちも生活費は自分で賄ってる子も多いようです。

教育面

僕自身感じていることですが、オーストラリアの教育は素晴らしいしとにかく多様性があり、自己主張することは当たり前ですが、相手側の意見もきちんと受け止めて受け入れます。

バックグラウンドも様々なのでいろいろな人がいる事を理解して生きているように思います。

英語を使って大学で何かを学ぶことはこれから先のキャリアにおいて活きることになるでしょう。世界トップ100に入る大学は日本よりも多く、レベルや教育水準の高さがわかります。

まずは語学学校に行き、英語のテストをクリアしてステップを踏んでいくと大学に入学できます。日本の高校を卒業していれば日本での学力などは関係ありません。

もちろん入学してからは勉強を頑張らないといけません。

ローカルの友達ができる

他国の同じような留学生との出会いは多いのですが、ネイティブとの出会いは少ないと思います。

しかし練習にいけばチームメイトは全員オーストラリア人です。こんな最高な環境はありません。

現地のカルチャーを学ぶことができる。

せっかく海外にいるのだから色んな人種の人とかっこよく交流したいと考える人は多いでしょう。

現在オーストラリアにきてサッカーをしている若者たちはワーキングホリデーを利用してまずは入国します。

働く制限のない最強のビザですが、すぐに英語を使って仕事をできるレベルの子はなかなかいません。

そこでまず働き口になっているのは日本人経営のレストランが多い印象です。日本語で働けて異国の地で頼れる仲間や情報も教えてくれる良い職場だと思います。

しかしせっかくオーストラリアにいるのに日本人ばかりでいいのでしょうか?

ワーキングホリデーの場合は生活費を稼ぐため、英語を学ぶよりそちらが優先になります。

そしてせっかくオーストラリアのサッカーチームにいるのにも関わらず週2、3回の2時間の練習の時だけしか、現地の方と会わないことになります。

そんな時間で英語がわかるようになるほど外国語は甘くありません。経験者は語るです。

以前ローカルの選手に言われました。「日本人って日本人だけで練習にきて日本人だけでカフェにいくよね」と。残念ながらほとんどの日本人選手はこの現状です。

やはり言葉が伝わらないというのは辛いことだらけです。しかし海外にいる以上、言葉を学んで彼らとコミニケーションを取る事は最低限のリスペクトだと思います。

チームと契約する、通訳を雇わないこのリーグにいる以上、それは必須だと思います。サッカー選手としても結果を出す上で必要なことだと思います。

僕も2021年のロックダウンの時に考えました。

これは現実に目を背けて社会人になることを先延ばしにしているのではないだろうか。

この生活は日本で飲食店のバイトとして働いて学校でサッカーしているのと変わらないのではないのだろうか。

僕の英語レベルではまだ日本語で英語を学ぶレベルであり、アウトプットよりインプットが必要で日本でも十分英語を学べるレベルにあると。

※チームのボスと4〜5時間ランチをして、3日に1回は電話をして、100%まではわからなくても、お互い何を伝えたいかを理解できるようになった今でもまだそのレベルです。

そこで僕は引っ越しを決意し、英語学習としてとにかく家を出ること、ローカルの人達と過ごす時間を増やしました。

片言でも自分の言葉で伝えて聞いて理解すること。その事にトライすることによって彼らと信頼関係を築き、カルチャーを学べたと思います。

僕は今年Cronullaというシドニーの南の方にある小さな海に近い、小さな街に引っ越しました。

ほとんどアジア人も見かけることもないローカルエリアで綺麗な海があり、ここに引っ越したことは人生最高の決断だと思えるほどになりました。

日本人の友達は会おうと思わなければ会わない、ただただ海に行きカフェでトレーニングメニューを作って街の人と話すという生活でしたが、地域の雰囲気や彼らの考えなどがとても自分に影響を与えました。

帰国してたくさんの人に変わったねとか、優しい雰囲気になったねと言われるのは、もしかしたら彼らと直接話していいコミニケーションを取れたからかなと思います。

英語は並べる単語の順番がとても大切で日本語とは違う感覚の言葉なので、きちんと勉強しながらローカルの選手たちといて感覚を学ぶ、カルチャーを学ぶことが重要だと考えています。

もちろんワーキングホリデーを使ってジャパニーズレストランで働きながらサッカーすることは悪いことではありません。

ワーキングホリデーを使ってプレーし、英語も他のことにもチャレンジしチームからとても信頼され素晴らしい生活を送ってる選手もたくさんいますし、特にロックダウンで腹括って残った選手たちは面白い選手が多いです。

オーストラリアに行ってSNSでサッカーしてる写真をアップしていると思ったら、実はボールを蹴るよりラーメンを茹でてる方が長いという選手もいます。何年もいるのに文法が出鱈目な文章をアップしている方もたくさんいます。

話を戻し、もし大学に進学予定の若者が、活動場所をオーストラリアに移し、親御さんの協力込みで学んでいけば彼らが英語含め成長していくことは間違い無いでしょう。

選択肢が増える

オーストラリアのレベルの高い学校を卒業することができれば、日本に帰って就職する時にも選択肢は増えるでしょう。

問題なのはオーストラリアに残りたい時のビザで、オーストラリアのビザ問題はかなり神経質な問題です。

住んでみるとわかるオーストラリアの魅力から、この先も長く住みたいなと思っていてもビザがなければ住めません。

先ほども述べたように日本人は比較的学生ビザが降りやすくなっています。そのため私のように32歳から渡豪してチャレンジすることも可能ですが、ずっとは無理でしょう。

ビザがもうきついから帰るという人が多いように感じます。

大学を卒業することができれば、卒業ビザで2年働くことができます。

その後、働き先で認められ、さらにスポンサービザをもらって数年働くことができれば、職種によっては自分の手で永住権を取ることができます。

そうなると日本とオーストラリアを働きながら自由に行き来できるようになるでしょう。

※ビザのことや学部のことは難しく頻繁に変更になりますのでご相談ください。

時差が少ない。

シドニーですとサマータイムで2時間、そのほかは日本との時差が1時間になります。

連絡も取りやすく、治安の良い都市で東京よりも上の順位にいるシドニーは親御さんにとっても安心していただけるのでは無いでしょうか。

オーストラリア留学のデメリット

正直あまり見当たらないのですが、あげるとすれば2つあります。

サッカーの契約

サッカーは毎年更新になるので契約を勝ち取らないといけないです。練習参加へのオーガナイズはトライしますが、本人が勝ち取れなければチームはありません。

ただ、チームの数は多いので、給料はともかくプレーする場所を確保できるようにトライします。

奨学金がない

奨学金はないですが、働くことができるので親御さんの負担は軽減できると思います。

シドニーの生活は住みやすいといいますが、外国ですので日本の普通が通じないことがたくさんあります。

もし合わない子がいればストレスになりますが成長できるタイミングであります。

もちろん他にもエージェントさんはたくさんいますが、僕はこのように大学に行きながらサッカーをして海外生活にトライしていく若者をサポートしていきたいなと思っています。

ご質問などお気軽にTRAVESSOサイトからお問い合わせください。