スコットランドのサッカーリーグ、スコティッシュ・プレミアシップに所属するサッカークラブ、セルティックFC。海外のサッカークラブの中でも日本にいて名前を聞く機会が多いような気はしませんか?実はセルティックFCには日本人の選手が多いのです。
今回はセルティックFCに日本人が多い理由やセルティックFCの日本人選手、クラブの特徴について紹介します。
セルティックFCはどんなチーム?
セルティックFCはスコットランド、グラスゴーに本拠地を置くプロサッカークラブで、スコットランドのプロリーグ、スコティッシュ・プレミアシップに所属しています。1887年に設立された、140年近い歴史を持つ伝統的なクラブで、クラブとしての実力も国内トップクラス、レンジャーズFCと二強とされています。
スコットランドリーグ優勝50回以上、スコティッシュカップ優勝40回以上、スコティッシュリーグカップ優勝20回以上と華々しい戦績を持ち、100以上のトロフィーを獲得した世界で5つしかないクラブのうちの一つなんですよ。
セルティックFCに日本人選手が多い理由は?
セルティックFCの特徴としては、日本人選手が多く在籍している、在籍してきたというものがあります。スコットランドの古豪、セルティックFCに日本人選手が多く在籍してきた理由はどこにあるのでしょうか。
5大リーグへの足がかりに
プロサッカー選手の憧れの舞台といえば、やはり欧州5大リーグ。世界でもトップのレベルであるイングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランスの1部リーグです。ただ、日本人選手がJリーグから直接これら5大リーグへ移籍するというのはなかなか難しいというのが現実的なところです。レベルのギャップもありますし、そうでなくとも文化、環境の違いで苦しみかねないのですね。
5大リーグへの足がかりとしてベルギーリーグなどの海外リーグへ挑戦する選手が多いのは、レベルを上げながら海外での生活に慣らすのに都合が良いのでしょう。
アンジェ・ポステコグルー監督の意向?
ベルギーリーグの中でもセルティックFCに多くの日本人選手が移籍するのは、2021年から2023年に監督を務めたアンジェ・ポステコグルーさんの意向も大きかったのかもしれません。
ポステコグルーさんは2017年から2021年にかけてJリーグ、横浜F・マリノスの監督を務め、その後セルティックFCの監督に就任しました。Jリーグでの経験もあってか、就任していた二年間に6人ものJリーグの選手が新たにセルティックFCへ加入、これらの移籍には監督の意向もあったものと思われます。
日本人選手の活躍
海外挑戦というのはやはり心細く感じる物。既に日本人選手が活躍しているところであれば、後続の選手もセルティックFCに加入しやすくなるでしょう。チーム側からしても、日本人選手が活躍すれば、更に日本人選手を獲得しようという考えになるはず。
特に2021年から2025年までセルティックFCでプレーし、2025年よりイングランドでプレーすることとなった古橋亨梧選手の活躍などは、チームの方針に与えた影響が大きいものと思われます。
セルティックFCで活躍した日本人選手
ここからはセルティックFCに在籍している日本人選手や、過去にセルティックFCで活躍した日本人選手について紹介します。
前田大然
前田大然選手は横浜F・マリノスからセルティックFCへ期限付き移籍し、2022年にセルティックFCで初プレー、しっかり結果を残して完全移籍となりました。2024-2025シーズンにはセルティック年間MVP、SPFA年間最優秀選手賞など様々な個人賞を活躍する大活躍、日本代表としてもカタールワールドカップなど様々な大会で活躍しています。
旗手怜央
旗手怜央選手は川崎フロンターレから完全移籍でセルティックFCに加入、2022年よりプレーしています。自身初先発戦でマン・オブ・ザ・マッチに輝く鮮烈デビュー、2022-2023シーズンのスコティッシュ・プレミアシップ部門年間ベストイレブンに選出される活躍を見せました。日本代表としても、2026ワールドカップアジア二次予選などで活躍しています。
古橋亨梧
古橋亨梧選手は2021年にヴィッセル神戸より完全移籍、2022-2023シーズンに欧州リーグでの日本人1シーズン最多得点記録となる27得点を叩き出す活躍を見せ、日本代表としても2026ワールドカップアジア3次予選などで活躍しています。2025年よりフランスを経てイングランドでプレーしていますよ。
岩田智輝
2023年に横浜F・マリノスからセルティックFCへ期限付き移籍、その後完全移籍を果たした岩田智輝選手。2024年よりイングランドのバーミンガム・シティへ完全移籍し、同チームの3部優勝に貢献していますよ。
井手口陽介
イングランド、スペイン、ドイツなど様々な国のサッカーを経験してきた井手口陽介選手は、ガンバ大阪からセルティックFCへ完全移籍し2022年に初プレー。しかし負傷もあっていまいち出場機会を掴めず、2023年からはJリーグに復帰しています。
小林友希
2022年にヴィッセル神戸から完全移籍でセルティックFCへ移籍した小林友希選手ですが、出場機会はあまり得られず、2024年に移籍しポルトガル、その後ポーランドでプレーしています。
中村俊輔
セルティックFCに在籍した日本人選手として有名なのは、やはり中村俊輔選手。日本のサッカーのレジェンド的存在の一人ですよね。セルティックFCでは2005年から2009年にかけてプレー、2006-2007シーズンにはアジア人の選手として初となる欧州リーグでのMVPを獲得しました。
水野晃樹
2024年をもって現役を引退した水野晃樹選手も2008年から2010年にセルティックFCでプレーしていました。20年ほどのキャリアの中で、水野晃樹選手が海外でプレーしたのはセルティックFCの期間だけでしたよ。
最後に
今回はセルティックFCに日本人選手が多い理由や、セルティックFCのクラブとしての特徴、セルティックFCで活躍した日本人選手について紹介しました。ポステコグルー監督が退任した後も、セルティックFCで日本人選手はプレーを続けています。
これからも日本人選手がセルティックFCに移籍するということは起こるのではないでしょうか。