フットサル戦術解説、この記事ではフェイクについて解説していきます。
✓筆者プロフィール
ヴェルディフットサルユース、チェルシーサッカースクールなどでの指導経験と、サッカーでは習志野高校(全国ベスト8)、フットサルでは関東リーグ2部などでの競技経験を基に、サッカー、フットサル戦術やトレーニングなどを紹介
フェイクとは
フットサルを始めた時に最初に耳に入るほどよく使われる言葉であり、フットサルで一番基本的で一番効果的な個人戦術です。
フットサルが上手い選手と差がつくのもフェイクになります。
フェイクや動きが上手い選手は狭いフィールドに関わらず、試合中触ることもできませんし、時に消えるような感覚になります。
参考動画:フットサル日本代表の試合で、動画前半がブラジルとの試合、動画後半がポルトガルとの試合です。
どちらもフットサル日本代表がディフェンスで自由にやられてしまっている場面です。相手のフェイクがどちらもうまくボールを奪いに行くポイントが定まらない状態です。
初めて(競技)フットサルをした時に、相手が近すぎて何も出来ないと感じた事はありませんか?
そういう方には今回は特に参考になります。
よく教えられるフェイクはフィクソからアラにボールをもらう前に、裏にパスをもらうふりをして止まる動きです。
ここでよく起きるのがフェイクをしてボールをもらったらディフェンスが近いことがある。
またはディフェンスにインターセプトされた等、フェイクをするとディフェンスの距離が近づいてしまう。という心理状態になるかと思います。
フェイクの失敗経験が増えると<フェイクしないことになる=ディフェンスの距離が近い>となります。
なぜフェイクをする必要があるのか
ポイントは<なぜフェイクをする必要があるのか>です。
私はフェイクを “対峙している相手と自分の間合いを自分のタイミングにして、ボール受けた瞬間に相手のタイミングで間合いに入ってこない様にする事” と考えています。
自分のタイミングの間合いとは “相手のプレッシャーを受けないでプレーできる” 状態です。
これがフェイクで成功した100点のイメージで、ドリブル、パスもできる状態です。
間合いが相手と近くなった時にフェイクする必要が出てくるイメージです。相手と近い時ではなくあくまで間合いです。
パスを受けるまでの時間でディフェンスがボールを取れそうな距離は遠くても相手の間合いだと思います。
間合いの距離感は人それぞれあるのでそれはまた別でお話しします。
いつフェイクをするのが良いか
次に<いつフェイクをするのが良いか>です。
一言で言うとパスを受ける前です。
よく聞くと思いますが、これだけでフェイクするとディフェンスに寄せられてしまう事が多いかと思います。
ボールホルダーから目が合う、体がこっちに向いている、といった時にフェイクをするのは遅い。その時は別のバか、アラコルタで駆け引きするしかない。
※この二つはまた別で話します。
フットサルだと人数が少ないので、ボールを持っていない時のほとんどはボールを受ける前である事が多いです。
ディフェンスが狙っている距離を準備していればフェイクして良いと思います。
ディフェンスが狙っている距離を崩しに行く事で相手は嫌がり後ろに下がると、パスが来たタイミングで寄せる事が出来ないです。
逆にディフェンスが狙っていない距離、間合いが取れているのであれば、フェイクはしなくても良いということです。
フェイクをどうやるか
最後に<フェイクをどうやるか>です。
画像全てディフェンスの視界の外側に向かって走っていっています。
ディフェンスの鉄則としては自分のマークを視界に入る様にポジショニングすることです。
つまりその鉄則を利用する事でディフェンスのプレスから離れられるのがフェイクです。
オフェンスは個人、組織でディフェンスを崩して点を取る事が目的です。ボールを触らずにフェイクで相手のディフェンスを崩すこともできます。
まとめ
サッカーは90分の試合のうちにボールを触る時間は中心選手で2~3分とされています。
アウトボールを除いた、ボールを持っていない残りの時間の質の良さで評価ができる選手がいます。
フットサルは4人でプレー中の時間、役割を割るので、基本的には全体でオフザボールの動きなしではシュートまでたどり着きづらくなります。
あとはパスの選択肢が3つ、ゴレイロ入れても4つしかないので、常にボールを受けるポジショニングを意識しながらとなります。
間合いが作れるとボールを持つ時間も作れるため、他のメンバーも良い状態でボールをもらえる位置を狙える事が出来ます。
動画にもありましたが、世界No.1とされるポルトガルのリカルジーニョは、フェイクを二回して相手を翻弄です。