フットサル プレー解説/フィクソの1対1 ディフェンス シーン別の考え方

フットサルのプレー解説、フィクソの1対1のディフェンスについて、シーン別の考え方をフウガドールすみだ(Fリーグ)でフィクソを務める、北村 弘樹選手(@Hiroki_ftbl24に解説してもらいました。


北村選手 プロフィール

 

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・流経大柏サッカー部→柏TOR82→ブラックショーツFC
・フウガドールすみだ所属 No.24
・2017 関東フットサルリーグMVP
・2021 フットサル日本代表候補選出


※本記事中に出てくる各選手の所属チームは記事投稿時点のもの

フィクソの1対1 ディフェンス 全体像

意識していることは相手との距離感、利き足、そして相手の目線を見ること。

 

距離感については、1つの基準として、相手に触れることができる位置=プレッシャーが掛かっているという考え方があり、

逆に相手に触れることができない場合(距離)は、無理に突っ込まず、時間を掛けさせるイメージです。

 

ただ、相手が前を向いた1対1を得意としないタイプの時は、あえて距離をとってパスを選択させることもあります。

大事なことは点を獲らせないことで、1番の狙いはボールを奪い切ってカウンターに繋げること。奪い切らなくてもカットやシュートブロックにいくことです。

相手選手のタイプによる対応の違い

パワー系の選手

ボールが収まると自信を持って自分でくるパターンが多いので、まずはボールを触らせないようにインターセプトを狙います。

 

ボールが収まってしまった場合は、高い位置でボールをキープされないよう、なるべく近い距離でプレッシャーを掛けて、やり直しさせるようにします。

反転してシュートを狙ってくるタイプには、わざと距離を空けて入れ替わりを避けるようにします。

テクニック系の選手

縦にも横にもいけるタイプの選手は、自分から狙いをつけないと気持ちよくボールを持たれてしまうので、

あえて縦を切って中に運ばせて、カットインのタイミングを狙ってアプローチします。

 

パワー系の選手と同様に、良い位置、向きでボールを持たれないようにマークの時点から近い位置にいるようにします。

スピード系の選手

縦に抜きたいタイプの選手には、自身が対応する位置を低めにして、

ボールを前に出してスピード勝負をするための背後のスペースを意図的になくしたりします。

万能(スペシャル)タイプ

ドリブルもパスもシュートもできるようなスーパーな選手が良い状態でボールを持ったときは、

やや低めの位置で抜かれない対応→ずらされたときのシュートブロックを意識しています。

 

時間を掛けさせて相手の間合いではなくなってやり直したタイミングで、距離を詰めてもう1度、良い状態でボールを受けられないようにマークします。

 

位置による対応の違い

高さによる違い

相手陣地であれば、ボールを奪えたらチャンスなので、積極的に奪いにいきます。

抜かれた場合でも撤退するスペースがある、後ろに味方がいてマークの交換がしやすいのも理由の1つです。

 

アプローチの仕方は状況などにもよりますが、縦には抜かれない位置で中を切る→横に運んだタイミングで積極的にボールにアタックします。

 

マイナス方向にパスが出た場合などは、押し返すイメージでどんどんプレッシャーを掛けにいきます。

 

ピヴォが低い位置で受けた場合は、奪いにいった後ろのスペースを狙われていることもあるので、

トラップミスなどがあったときに奪いにいく意識をしています。

左右による違い

利き足でカットイン(ボールホルダーからみて右利き→左サイド)できる状態でボールを持たれると、

中にも縦にもいける状態なので、逆サイド(右利き→右サイド)での1対1より警戒して、タイプ別の対応を意識します。

 

逆サイドの場合は位置が高ければ高いほど、積極的にアプローチしてボールを奪いにいきます。

 

押し込まれた状況ではなく、例えばクリアランスなどから1対1を仕掛けられた場合は、

味方の位置を確認しながら誘導するようにプレッシャーを掛けて、グループで奪えるような対応を意識します。

状況による対応の違い

相手選手の体勢による違い

ミスが起こったタイミングでは基本的に強くプレッシャーを掛けます。

自分のイメージしているところにボールを置くことができていないと、目線が下がることが多いので、積極的に奪いにいきます。

 

良い形でボールが入っているときは迂闊に飛び込まず、時間を掛けさせてミスが出たり、やり直したタイミングを狙ってプレッシャーを掛けます。

人数による違い

数的有利の場合は、自身が抜かれても次のディフェンスがいるという意識でボールを奪いにアタックしますが、

自分だけでのアタックというより、味方のカバーがいる方向に誘導しながら奪いにいくようにイメージします。

 

数的不利の場合は時間を掛けさせる、味方が戻ってくる時間を稼いで、局面的にでも数的同数を意図的に作り出すようなイメージをします。

 

味方がすぐに戻ってこれないような位置・状況の場合は、キーパーと2人で守るようにします。

 

例えばハーフラインくらいで自身が最後尾で数的不利のようなシーンでは、

相手選手の運び出しが大きくなって絶対につぶせるタイミングがあるとき以外は下がります。

 

味方が戻る時間を稼ぐのと、後ろにスペースがあるとパス&ゴーで置いて行かれる可能性が高いため、10m(第2PK)あたりを基準としています。

 

ただし、カウンターの場合、相手も人数を掛けてくるので、ボールを奪えればチャンスになるため、ボールを引っ掛けるタイミングは常にうかがっています。


今回はフィクソの1対1のディフェンスについて、幅広くシーン別に解説してもらいました。

それぞれ深く掘り下げた解説などもしていきますので、ご参考ください!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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