こんにちは!ヴェルディフットサルユースコーチの尾嶋です。
・フットサルの個人戦術、チーム戦術、練習方法
・サッカーに活かせるフットサル戦術
・サッカーをしている方へ、戦術分析や上達の練習方法
・フットサルに活かせるサッカー戦術
私からは上記のようなことや、サッカー全国区の古豪、習志野高校にいた経験から得られたお話などを紹介しています。
オフェンス編(6)<バ>
今回はバをご説明します。
一言のバという言葉。
フットサルあるあるのスペインぽいおしゃれな言葉とは変わって、シンプルに一言。
その言葉のせいかフットサルを知ってくるほど使わない個人戦術だと思っています。
ネームのせいも多少あると私は本当に思っています。
クワトロやアラコルタなどそれっぽくて興味が湧く名前です。
それはさておき、逆にサッカーをやっていた人がフットサル知識を知らない場合にバの動きをする気がします。
フットサルやり始めると失ってしまう、基本的で一番大事なところでもあると思っています。
いつも通りまずは動画でイメージを持ってもらいます。
動画のポイント1になっているカーテンを入れる。
動画の戦術の否定では一切ないですが今回はカーテンは考えなくて良いです。
バの基本的な説明をしたいのでカーテンの説明は別でしたいと思います。
バの動き
どういう動きかというと
バッと走って裏でボールを受けることです。
動画ではサッカーのスルーパスの様な形、フィクソの位置からディフェンスの門にボールを通す形になっています。
実際フットサルでここまで綺麗にスルーパスの形で通る様なことはなかなか成立しません。
理由は内側を通すパスを出せないことの方が多いからです。
ボールホルダーのディフェンスの距離が自由にボールをもてる距離の時は、
アラのディフェンスは内側にしぼって間を通させない様にします。
ディフェンスの基本で外側に相手を追い込みたいので自然と中のスルーパスは通されない様にします。
ディフェンスがこの鉄則を破っている時はこのバの動きを是非狙ってください。
アラのディフェンスが4メートル近く離れているのであれば、
切り替えてフィクソはアラ足元にパスを出してジャグナウやパラレラを狙いにいって良いです。
ジャゴナウ、パラレラがどういう時に取る動きかはリンクご確認ください。
【関連記事】【フットサル / 戦術分析・解説】オフェンス編(1)<ジャグナウ>
【関連記事】【フットサル / 戦術分析・解説】オフェンス編(2)<パラレラ>
どういう時にバが効果的か?
バの動きは相手のディフェンスのマークが近く裏を取れる時です。
言葉としてはざっくりしますが足の速さが違うので表現は一般的にはこうなります。
フットサルビギナーの方の為にも明確に定義しますと、
2メートル以下になった場合はバの動きをする「準備」をします。
例えば下の画像の時
フィクソがボールを持ってプレッシャーを受けている時、
アラのディフェンスもフィクソにプレッシャーがかかっているのをみて、
ディフェンスの距離を近づけてきます。
このタイミングでバをした時にディフェンスがついてこれなかったら、
フィクソは裏に浮き玉のボールで黄色のスペースにパスを出します。
浮き玉にするのはボールを取られずに裏のスペースにボールをつける為です。
これでまず裏が取る事が出来ます。
最悪でも裏にボールが出るのでカウンターにはなりにくいところはチャレンジしやすいところはあります。
バ⇨フェイクorアラコルタ
例えば先程の画像の様にバをして裏のスペースで受けられなかったとします。
その時は失敗ですが、その動きが後のプレーの布石になります。
ディフェンスは次回以降、バの動きで裏のスペースを意識する様になります。
バを意識しだした瞬間、
次のディフェンスはバで裏を取られない距離感を取ってきます。
またはディフェンスが近くにいても裏をとる動きに敏感になり、結果バの動きをすると相手は警戒する様になります。
裏走るふり、または走って止まれば自然とフェイクと同じ形になります。
バをしてディフェンスが頑張ってついてきたら、方向転換をすればアラコルタが使えます。
アラコルタも説明しております。
【関連記事】【フットサル / 戦術分析・解説】オフェンス編(5)<アラコルタ>
まとめ
フットサルは基本的に足元の技術や足元でパスを回す事が多い競技です。
色々な戦術を取り入れようとするあまり、
バの様なシンプルに裏を使わなくなるフットサルチームが多くなる事があります。
これはチーム戦術での駆け引きをするのも大事ですが、
個人戦術の駆け引きをする事も前提必要と私は考えます。
ボールを回して回して点を取りたいチームこそ、
細かい個人戦術がないと成立しないシチュエーションが発生します。
バがあることでその他の個人戦術が活きてくる。
むしろバで突破できるほど簡単なものはないです。
ゴールが相手陣地の最後尾にある以上は突破が絶対条件となります。
最初はボールがこないなど失敗する事も多いかと思いますが、
先ほど述べた様に布石にして他の個人戦術がより容易に出来る様になります。
是非チャレンジしてみてください。